ニューラルネットワーク vs. 中学生の悪意
GoogleのQuick, Draw!というゲームで遊んだことはありますか?
いいえ、Google Doodleではありません。
Quick, Draw!では、ニューラルネットワーキングな人工知能があなたのラクガキの上手下手を判定してくれます。20秒以内にお題に従って絵を描き、人工知能がお題通りだと判断したらあなたに1ポイントです。人間界の『テレストレーション』というボードゲームに相通じるところがあります。
そして、あらゆるGoogle製品がそうであるように、すべてのラクガキは収集され巨大なデータの一部になります。
早速取り出したるはiPadと、100円ショップのApple Pencil。
攻略していきましょう。
若干わかりにくいですが、ソッコーで満点を獲得してしまいました。あまりに上手すぎた様子。
ていうか人間に見せたら1番(虹)と4番(テレビ)以外は当ててくれないと思います。丸ければ「月」ってお前それでいいのかニューラルネットワーク。
当初の予定ではクレーターとか描いてみる予定だったのが、システム上、人工知能の推測がお題とマッチした「瞬間」に正解扱いになるようです。蛇足が起こりえないシステム。
そんなわけでソッコー飽きかけた矢先、天啓が走ります。
人類の叡智、シモネタ。
上に引用した例が正解として認められることはありませんが、しかし日の丸(もしくはバングラデシュ国旗)をカメラと認定するガバ知能であれば、クッソ幼稚なシモネタ落書もデータベースに登録できる可能性があります。
何周かして割り出した、システムの弱点は次の通り。
- お題の出題後、プレイヤーのクリックによって20秒のカウントダウンが始まる仕様なので、作戦を練る猶予がある
- 先述の通り、採点はさほど厳しくない
- 正解判定が出てから次のお題に移るまでに2、3秒ほど猶予がある。この間に追記された内容も登録される。
とくに3つ目が重要なセキュリティホールです。当たり障りのない絵で審査を通してから本性を現す。非常にインターネット的ではないでしょうか。
さっそくやってみましょう。
ヘッドフォンはまあまあ自信あったけどダメでした。
めげずに続けること約10分……。
やりました。夜のシンギュラリティです。
一つずつ確認しましょう。
お題:「笑顔」
これはちょっと天才的なんですが、どう見ても大きく開いた口と縦長の目(うめてんてーのデフォルメ絵とかゆゆ式のユカリちゃんとか)ですよね。笑顔。
お題:「(1本の)歯」
これはズルをしました。正解判定が出た瞬間に短時間で描いたので珍弧のデキが悪いです。
お題:「腕時計」
丸い。ゆえに女陰。
お題:「(片方の)靴下」
これは正解判定後にタマを足しました。毛も生やすべきだった。
お題:「モーターボート」
細長いフォルム。ゆえにペニス。
お題:「ダンベル」
サオ描き足しのパターン。
以上です。そんな感じです。
ぶっちゃけ人工知能の裏をかいたと言えるのは1番と3番だけですが、「笑顔」の出来栄えに免じて許してください。